カット、カラーリング、パーマ、メイク、着付け、顔剃りなどなど、美を創造する業種が理美容やシェービングサロンですが
改めて『何が違う?』と考えるとどこに違いがあるのか、お客様側から見るとよく分からないもの。
意外と知られていないその違いを解説してみようと思います!
わかってるようでわかってない!理容室・美容室・シェービングサロン、本来のお仕事
理美容の発祥
理容業は日本では1200年代に発祥したと言われており、文献でも残されているそう。
日本は長きにわたり髪結い文化であったため「髪結床」と呼ばれていました。この「髪結床」の名称が現在でも理容室を【床屋】と呼ぶ名残である証拠ですね。
そして、ヨーロッパでは理容業と外科医療は一つ同業だったという話もあります。 確かに、今でこそ理容師・外科医と分野住み分けしていますが、
理容師が使う「カミソリ」と外科医が使う「メス」は、共に同じメーカーから製造されており用途・形状は違いますが切れ味は同等くらいなんですよ。
美容が普及し始めたのは、西洋文化が入ってきた明治時代あたり。そして大正時代にパーマネントウェーブがやってきました。
戦後に一般に流行りはじめ、1947年法律の制定により「理容師法」が出来ました。
まだこの頃は理容・美容ともに同じ資格でしたがこの10年後に別に「美容師法」が制定されました。
ちなみに日本で【エステ】と呼ばれるものをはじめに導入し行っていたのが理容師だそうです。
日本では歴史的に見ても理容師から派生して西洋文化流入により、美容師が誕生したという背景があります。
理容室(理容師)とは?(法律、できることできないことなど)
ヘアカット、顔そり等の方法により、容姿を整えること。
つい最近では、平成27年に理容師・美容師法の改定によりパーマ・カラーリングを行うことも可能になりました。
それまでは、本来パーマ・カラーは美容師さんにのみ許されたものだったのです。
美容室(美容師)とは?(法律、できることできないことなど)
パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること。
こちらも平成27年の法改正により、ヘアカットを行うことが出来るようになりました。
それまで、パーマをかけるお客様の髪の毛以外はカット行為法律違反だったのです。
そして、最近ではまつ毛エクステも美容師資格を持っていないとダメ!という事になりました。
シェービングサロンとは?(生い立ち、法律、できることできないことなど)
理容室と違い、エステサロンの様な趣のあるお店でシェービング【顔・襟足・背中・腕・デコルテ・ヒップ・お腹】はもちろんフェイシャルトリートメントやボディトリートメントといったトータルビューティー的なものです。
最初にシェービング専門サロンとして登場したのは15年前。
その後全国的に広がりを見せ現在ではメジャーな分野となりました。 シェービングは理容師が行い、フェイシャル・ボディエステはエステティシャン・美容師・理容師と幅広く活躍しています。
※シェービングサロンの注意点 <保健所へ出向き聞き取りした話>
法律的に『顔そりは理容師』と厳密に決まっているのですが、保健所が厚生労働省に確認しても首から下は理容師でなくとも剃れるというなんともグレーな返答だと聞いたのです。
だから首から下のシェービングでは、それまでカミソリを使った経験のない美容師やエステティシャン、その他の施術者が襟足や背中・腕などのシェービング担当になることも可能性としてあるという事。
ソフトシェービングなどは、なおさら可能性大です(注:自治体によって法律以外に条例が付加されているかもしれません)
個人サロンの場合は、オーナーさんが理容師として開業しているお店です。
不確かなのはチェーン店や中堅規模のサロンなので、もし安心してプロに剃ってもらいたい場合は、
「シェービングはすべて理容師さんに剃ってもらえますか?」と問い合わせるサロンに確認するのもアリですよ!
この話は私の経験と事実体験に基づいているので、うその話ではないことを補足として最後に明記しておきます。
剃ることに関してのプロフェッショナルは、やはりシェービングサロンにいる理容師である
理由① 圧倒的なシェービングの経験値
シェービングサロンは、理容室と違い様々な肌質の女性客のみを剃りこなしているので、レディースシェービングのキャリアは格段にシェービングサロンが良いでしょう。
もちろん、理容室も最近では女性の顔剃りなど積極的に行っていますが、シェービングする際のカミソリの滑らせ方・あて方は、男性の髭剃りも同時に行っている理容室とは施術形態に違いがあります。ですが、れっきとしたキャリアのある理容師ですから、どのパーツも安心できることは確実。
理由② シェービングだけではなく、トリートメントの技術・知識を有している
そして、シェービングサロンの最大の強みは、シェービングのみならずフェイシャル・ボディのトリートメント技術も忘れてはいけません!
シェービングの出来る理容師がいながら、エステティックサロンに負けない知識と技術を持ち合わせているので、肌のケアとして重点を置いて利用するならシェービングサロンであると言えるでしょう!!
理由③ プライベートな空間を提供
その他のポイントとしては、シェービングサロンはほとんどが個室になっています。(音漏れ、ザワザワ感は遮断しきれていないサロンもあります)
個人サロンはチェーン店より遥かにゆったり静かに過ごせる空間となっている場合がほとんど。
しかし、
理容室の場合はとなりにオジ様方がいらっしゃる事もしばしば…。もし個室併設サロンであっても、やはり男性の声がする、人影が見えるなど癒しの時間としては考えるべき点ですし、襟足や背中など剃りたくても肌の露出を男性がいる空間で露わにしないといけないという事も。。。もし男性がいなくてもシェービングサロンとは違うので様々な音に溢れている点もシェービングサロンと異なるポイントです。
まとめ(結論)
理容・美容の違いからシェービングサロンまでどこがどう違うのか、利用する判断材料になりましたか?
理容師・美容師は似て非なるもの。シェービングサロンは理容師在中であることなどなど。サロン選びは価格や立地も大切ですが、どこのサロンで施術を受けるか、あなたの肌を輝かせることが出来るか、忘れがちでありながらとても重要なポインであることをお忘れなく!
最後に、 さっと手軽に利用したい方や顔剃りだけ体験したい場合などは、理容室は価格がリーズナブルで行ってみる価値ありです。理容室のサービスは、メニュー表記がない物だと「顔パック」「耳剃り」「耳掃除」いずれかが含まれていることもありますよ♪